冷たいなら


「もう別れよ。

弘也と一緒にいても楽しくない」



悲しい顔をされるのはわかる。


だがあたしはそれを無視し、彼の足元にあるカバンを拾って帰ろうとする。


するとあたしの手は掴まれた。


「ごめんな…」


振り絞られた言葉と共に、あたしはキスをされる。


もちろんあたしにはそれ嫌で、弘也を突き放す。


「やめてよ!もう!」



あたしはそれだけ言うと、急いで教室を出た。