冷たいなら


それなのに…威張って言ってるんじゃないよ!」


「…どういうことだよ」


今度は冷静に言う彼。


しかしあたしの調子は変わらない。


「そうよね、わからないわよね‼


彼女であるあたしが一番辛い目に遭ってる時に、別の女と遊んでた人には‼」


そう言いながら、あたしは弘也にカバンを投げつけた。


「沙里…」


彼はあたしになんて声をかければいいのかわからないと思う。