そう思っている間に、あたしは男に連れて行かれる。


「アイツの席はどこだ」


連れて来られた場所は、弘也の教室。


そしてこの人が言うアイツとは、弘也のこと。


あたしはなんとなく教えたくなかった。


「早く答えろ」


更にギュッとあたしの腕に力を込められる。


が、痛いとは言えない。


「あそこ」