「はい」 そこに出てきたのは、彼の母親。 「弘也くんいますか?」 「弘也ならもう出掛けたわよー。 女友達とカラオケにでも行ったみたいよ」 そうなんだ…。 「そうだったんですか… どこのカラオケかわかりますか?」 わらをもすがる思いで訊いてみる。 「わからないよ。