だから恋人が普通にすることをあたしもしたいと思っていた。 「おはよう!弘也!」 「…ん」 毎日一緒に登下校することは変わらない。 だが弘也の態度は明らかに変化した。 前までは会えば嬉しそうな笑顔をしながら、あたしに挨拶をしてくれたものだ。 しかし今はこちらの顔を見ずに、気怠そうに声を出している。 「ねぇ、もう少しで中間テストだね! 今度一緒に勉強しに行こうよ」