「凄い凄い凄いっ!!
朝音、強力な味方の登場よ!」
「ちょ、鈴木さん……興奮しすぎですよ」
「興奮せずには居られないわよ!
人気若手俳優の千葉笑大が
朝音の『ファン』って言ってくれてるのよ?
きっと、このラジオを聴いた千葉笑大ファンが
朝音のことを調べるはずだわ!!」
「そうなのかな……?」
「絶対そうよ!よぉーしっ!
このまま一流シンガーソングライターへ
まっしぐらよーーーん!!」
ブォォォンッ!!
「ちょ!?安全運転でお願いしますーーっ!!」
◇◇◇◇◇
翌朝。
私は学校の教室で予習をしながら
クラスメイトたちの会話に聞き耳を立てていた。
「昨日の笑大君のラジオ聴いた!?」
「聴いたー!Melloだっけ?
その人のファンなんだねー!」
(ほ……ホントに鈴木さんの言う通りだ……)
私の学校でも千葉君ブームが凄い。
演技出来て、性格良くて、好青年だから
当然か。
「Melloなんてシンガーソングライター
初めて聞いたー」
「私もー」
「笑大君が好きって言うからさー。
私、Melloの曲聴いてみたの」
(!)
思わず心臓ドクリ。
(ど……どう思ったんだろう……?)
あぁ……感想が気になりすぎて
シャーペンを持つ手が震えるんですけど……っ!

