ーーーーースタジオ練習から5日後



都内の、ある駅前広場。


これからティータイムにでもしようか
というような頃に、その超大型トラックは
やって来た。



あまりにも大型なトラックだからなのか
ちらほらと視線を向ける人たちが居る。



「トラックでっか!」


「駅前広場で止まらないでよねー。
ただでさえ人多いんだか……」



ウィィィン……



「は?」


「え。何あのトラック、側面が……」


「ねぇ、見て!あのトラックに誰か居る!」



異変に反応して声を上げた女の子たちに
反応して、更にサラリーマンたちも
何だ何だ、と騒ぎ始める。


次第に人だかりがトラック前に出来つつあった。



「トラックに居るの誰?」


「さぁ……人影は2つだけど……」



その時



トラック内のいくつもの照明が
2人の人物をとらえた。



ギター王子と


ピアノ姫の姿を。




「えっ!?嘘……あれって!?」


「きゃーーっ!!千葉笑大君よーーっ!!」


「きゃぁぁぁっ!!笑大くーーんっ!!」



女子たちの黄色い歓声に迎えられて
ギター王子……千葉笑大は
大きく声を上げた。



「月と太陽の世界へようこそーーっ!!」


「えっ!?月と太陽ってことは……」


「じゃあ、あのピアノの女の子って!!」


「「Melloなの!?」」