「芽実ちゃんは覚えてないだろうけど、僕は小さい頃の君も覚えてるし、再会したときもすぐわかったよ。あの時僕がどう感じたかなんて、君には絶対生涯わからないと思う」 「なんでそんなことわかるのよ」 「僕と君は同じ場所で生きているように見えて、実は違う星にいるんじゃないかと思うんだ」 「どういう意味?」って言葉を飲み込んだ。 そこに傷があるとわかっていて触れることはためらわれたから。 「━━━━━シリウスは、結構近いらしいよ」 何も思いつかなくて、そんな意味不明な慰めを口にしていた。