「大丈夫……っ、いつも確認してるし、もし見つかっても絶対に誰も入ってこないから……」
「絶対って、随分と自信があるんだな?」
「……うん。かなり前から私がここにいるせいで、みんな近寄らないし……毎日ほぼ貸し切りみたいなもので。だから、大丈夫……」
「そうじゃねぇよ。万が一、見つかったら困るだろ?」
「あ……そうだよね。ごめんなさい……っ、椎名くんの休息の場所なのに……」
春風さんを含め、いくつあるかわからないクール王子溺愛同盟の皆様から逃れるためにも、この場所はバレるわけにはいかない。
「なに訳のわかんねぇこと言ってんだよ?」
小さく舌打ちをすると、窓に預けた背中を離して、こちらへと一歩踏み出した。
思わず、お手製名簿を握りしめた手に力が入るのは椎名くんが遠慮なく距離を詰めるから。
「困るのはオレじゃなくてお前の方だろ?」
「え……?」



