【完】クールな君に告白します




窓から差し出したのは正木さんが貸してくれた恋愛小説。


流行ってることの話題なら、みんなと同じ話が出来るかもしれないと期待したのも束の間で……。



「ぎゃああああ……!!こ、これっ、まさか不気味ちゃんの家宝、黒魔術ノート………!!」



え……?

青ざめた顔でビクビク怯える女の子を隣の友人が「気を確かにぃいい!!」と、支え始めた。


しまったぁ……ブックカバー、外すの忘れてた……!!

し、しかも、また、黒……っ。



「こ、これは……私の父が……」



商店街のくじ引きで当てた5等の景品なんですが……。