吐息混じりに囁かれた声。 耳がじんわりと熱を帯びていくのを感じた。 ーーーグイッ 「……っ、し、椎名くん、」 立ち尽くす私の腕を掴んだ椎名くん。 視界が歪んで、根を張った足はようやく動かすことが出来た。 イベントどころではなくなってしまった体育館の真ん中を、私は椎名くんに手をひかれたまま駆け抜ける。 女の子達の顔がものすごく怒っていて、だけど、私は止まることなくその背中についていくように前を向いた。 椎名くん……。 私は、まだ、伝えたいことがあるよ。