階段を背にしたオレは真っ直ぐに続く廊下を歩く。
君のいる場所は、自分が思ったよりも、すっと遠くに感じて。
辿り着くまでのオレは自分の心に問いかける。
“償い”………ってなんだろう。
オレが君を忘れること?
君がオレを忘れること?
それでオレが君に対する償いになるのか。
ーーー“わたしは、忘れてない……本当は、ずっと……”
忘れることは正しくなんかない。
大体にして、君のことを忘れようとすること自体、オレには出来なかった。
だから、月城と同じ場所で、オレは君を見つめていたんだろう。
オレも、月城も。
ーーー溢れる思いは、いつも一緒だった。



