中学に入ったと同時にバスケ部に入部を決めたのは、隼人が本気でしつこく誘ってきたからだ。
「……楓、なんで試合の時にそんなシュート入んだよ!オレでさえ、まともに決められてねぇってのに……っ、」
「さぁ?隼人は強引すぎるんだ。大体、焦りは禁物だって、お前がオレに言ってなかったか?」
ド素人として入部したオレに牙を剥く経験者はかなりいたが。
隼人とのチームプレーに磨きをかければ面白い程点が獲れ。
ド素人のルーキーからエースへと昇格した時は、敗けを知らないと言われる栄中の“梶”のディフェンスも抜けるまでになっていた。
「……今度の練習試合。俺は、絶対お前に勝つつもりだから」
そう宣言した梶は、噂通りあの負けず嫌いな隼人が憧れを抱く程上手かった。
けど、練習試合はオレら東雲中が勝利を奪ったが、その帰り、オレは変な女に出会った記憶の方が残っている。
とにかく、変な女だったことは間違えない……。



