「てか、アンタ……さっきからなに普通に話しかけてんのよ……!」
「あ……っ!ご、ごめんなさ……」
「謝らないで。陽菜が悪いみたいでしょ?それに、別に……いいけどね……」
え……?
ツンっと顔を上げた春風さんが盗み見るようにチラリと私に目線を投げれば、交わされる視線。
「な、なによ……っ!」
「いや、なんでもありません………!」
「あっそ。陽菜はもう帰るわ……お姫様は、自分磨きに忙しいんだから……!」
「はい……っ、頑張ってください!」
「アンタも、雪が積もる前にさっさと帰れば……、」
私が、あの春風さんと、こうして話せる日が来るなんて思ってもみなかった。
でも、それは、やっぱり……。
ーーー“諦めないで逃げないでいる。向き合うって、そんな決心がオレには見える”
やっぱり、椎名くんが背中を押してくれたから。
こうして言葉を交わすと伝わってくるね。
ちゃんと、春風さんの気持ちも伝わってきたから。



