「……利用、するのであれば、私に……このままでいいのか、なんて聞いたりしないと思うんです……っ、」


「っ、」


「汚名返上、なんて。それこそ面倒なことで。それに……私なんかの告白や恋愛の練習なんて……全く、どんなことをすればいいのかわからないですが……」


「……、」


「し、椎名くんに迷惑はかけません……っ、ちゃんと椎名くんと会います……逃げないで、椎名くんと……」



椎名くんが、私に自分で慣れておけば……と、言ってくれたけど。


私は、男の子とほとんど話すこともないまま花の高校2年生の冬を迎えてしまい、まずは話すことから慣れなきゃいけないというド級の初心者っぷり。