「………とにかく、オレは忠告したぞ。お前はこれ以上、関わるな。お前のことだって、楓は好きになんかならねぇから」
「それは、椎名くんが……誰のことも好きにならないから?その、理由と関係してるから……?」
椎名くんは絶対に誰も好きになったりしない。
きっと、その秘密に私が触れようとしたから、椎名くんはあんなに冷たい瞳を向けたのかもしれない。
……冷たくて、悲しさに濡れた瞳。
「わかんねぇ女だな……っ、お前も、酷い目に遭いたいのかよ!」
「酷い目に………?」
思いもよらぬ言葉に鼓動が激しく音をたてた。
国崎くんは意を決したように私を見つめると、重く閉ざした口をそっと開いた。



