「……すみません。でも、椎名くんが……私なんかに、そんな責任感のあること言ってくれてるのが、なんか……嬉しいと思ってしまって……」 私に、話しかけてくれただけでも嬉しいのに。 私は特に不気味と言われているこの笑みを、そう思われないようにと、黒いノートで隠し、椎名くんにそっと視線をスライドさせた。 「ほんと……変なヤツ。責任感とか、そんないいもんじゃねぇよ。それにお前。自分が利用されてるかもしれないとか考えないのか?」 なぜだか、罰の悪そうな顔で私を見た椎名くん。