【完】クールな君に告白します




一気にそう話した国崎くんは少し遠くを見た。



「……国崎くん、ありがとう。三条さん、行き詰まってるって言ってて。それでこの画集を図書室に借りにきたんだけど……忘れてしまったから……」


「……、」



美術室に行けば、もしかしたらまだ残っているかもしれない。



「練習の邪魔してごめんね。私、やっぱり自分で三条さんに渡してく……」


「紅葉は、もう絵を描かない」



静寂に包まれた体育館裏に、国崎くんの感情の読み取れない声が零れおちる。



「か、描かないって……だって、今も美術室にいるって。国崎くんが今、言ってて……、」



それに三条さんだって創立記念祭に向けて絵を描くんだって話してくれたのはつい先日で。