年に一度の創立記念祭まであと一週間ともなれば、どこのクラスも遅くまで細かい準備に追われていた。


私は、自分の役目である屋敷内の不気味ちゃんとして応援?してくれる舞ちゃんと練習に励む日々。



「ーーーーつまり、このタイミングで、肩に手をかけて“私と遊んで………?”、って這うように声を出すのよ?」


「……肩に!?う、うん………!なんとか、やってみるね」



とにかく怖がらせることに全力を捧げてくれる舞ちゃんは、怯えるみんなの視線も気にせず、大好きな恋愛小説も閉まって昼休みにまで私に演技指導なんかもしてくれて。


そのお陰で、不安だったお化け役の練習は順調に進んでいった。