* * *
「ごめんな?強引だったね」
「っ、いえ。そんなこと、ありません……、」
「……これでも俺、出直してきたつもり」
「……私から、出直すべきだったのに。わざわざ、す、すみません……!」
梶先輩の後ろ姿を追うようにして辿り着いたのは、偶然にも体育館を眺め続けた場所である、図書室の前だった。
そんな自分の安全地帯を視界に入れていると、
「この部屋、不気味ちゃんっていう七不思議を持つ女の子のせいで誰も近寄らないらしいから」
……と。
梶先輩はイタズラに笑ってみせる。
……梶先輩とは裏腹に、その噂の原因となっている私本人はもちろん何も反応出来ず。
いざこうして梶先輩と二人きりになった途端、一体何から話したらいいのかな……と言葉を探す。



