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「巻き込んだクセに送ってもらうなんて……本当に、ごめんなさい」
そう言って、隣を歩く月城の目元は、さっき泣いたせいかほんのり赤く染まっている。
「……いちいち謝るなよ、ったく」
夜道を女一人で歩かせる程、そこまでオレだってバカじゃない。
「……あ、ありがとう」
だが本音を言えば、月城を一人で帰したくなかっただけなんだろう。
打ち明けられた過ち。
正直、色んな意味で驚かされた部分はあったが、本当の自分を告白して、それがすぐに強さに繋がるわけじゃない。
諦めずに前に進もうとする月城の顔を見れば、心に痛みが増して、蓋をする……。
月城の癖の強い髪が夜風に揺れると、まだ微かに不安を残した月城の瞳と目が合って、家に着くまでの時間、少しでいい。
少しの間、隣にいたいという気持ちに駆られたのは、本音だった。



