「うわぁ……ちょっと、ほんとに言ったよ……!」
「梶先輩が可哀想っ!!」
……逸らした視線を戻せば、優しい梶先輩の瞳が、驚きと悲しみに揺れていた。
色の失った瞳を見た途端、取り返しのつかないことをしてしまったと自覚して……背中に置かれた手が、静かに離されていく。
もう、全ておしまいだーーー。
私は、自分のことばかりで、本当に最低な人間だ。
「嘘つきだなぁ、月城は……」
「っ、」
「自分に嘘ついたらダメだって、言っただろう……?」
「か、梶先輩……っ、私……!」
どうして、私にそんな顔を向けてくれるの?
どうして、そんな風に言ってくれるんですか?
「怖いよな……ごめん。俺が無神経だったね?」
酷い言葉を吐いたのに。
独りぼっちになるのが怖くて自分の心を守ることを優先した私に、そうやって笑ってくれる人だったのに。



