「……お前のような浅ましい人間を二度と視界には入れたくなかったが、もし機会があれば言っておきたいことがあったんだ」
「な、何を言ってるんです……あなた!やっ、やめてくださいよ。こんなところで。もう終わったことです……」
「終わっただと?何を寝ぼけたことを。今でもこの男は足枷(あしかせ)でしかないじゃないか。お前は黙っていなさい」
「……っ!」
冷たい刃物で刺すような声で制止されると、止めに入った女の人の手は宙を彷徨って力なく落胆する。
「子供の頃からお前と関わればろくなことが起きなかった。何度、赤恥をかかされたことか」
「……、」
「まさか……お前、忘れたわけじゃないだろう?」
「……、」
「私達が築き上げてきたものを全てお前に壊されたこと。お前が……壊したことを」
「っ、」
壊したこと……。
何が起きているのか理解が出来ないまま、衝撃的な現状に喉を鳴らした。



