繋がれた手に目線を落とせば、やっぱり私は恥ずかしくなるからそれ以上何も言えない。
何年もの恥ずかしさが凝縮されたみたい。
向こう側にある広場のイルミネーションが点灯されたことに気づいて、私はようやく顔を上げた。
「……とにかく、行くぞ。突っ立ってると人混みに呑まれる」
「うんっ、」
言葉は宙を彷徨って、それ以上出てくるわけもなく、歩き出す椎名くんに手をひかれていく。
後ろ髪がふわふわと揺れて、私より大きな背中が目の前にある。
あの日、そんな椎名くんの背中に手を伸ばして抱き締めてしまったことを、どうしてか急に思い出して胸がぎすぎすとした。



