「……手。こうしてれば温かいんだろ?」
「なーー…っ、」
心臓が飛び出してしまうかと思った。
椎名くんが、私の手を繋いでいるから………。
……しっかりと繋がれた手と手は何度見ても間違えではなくて。
驚いているのは私の方なのに、椎名くんは訝しむように眉を寄せる。
もう、どうしよう……。
椎名くんの顔、しばらく見れそうにないよ。
今度は俯いて黙り込んだままの私に、見惚れてしまう程、端正な顔を近づけた。
「ん?どうした……?」
そんな、優しい声は反則なんじゃないかな……。
椎名くんがいつもみたいにクールで気だるげでいてくれたら、私の心臓はこんなに悲鳴をあげることもないのに。
もう、自分じゃどうすることも出来ない程ドキドキは加速を増して、それに反映したみたいに頬はもっと熱くなる。



