愚図つく私に痺れを切らした椎名くんが迫ってくるから、それに負けたように後退りする。
けど、背中はすぐに窓際の壁に貼りついてしまい逃げ場をなくした。
「わ、わかってる。だから、私……あの時……梶先輩に伝えたいことが、ありました。それは、本当はあの時………」
耐えきれずに無理矢理口にしてみたけれど、すぐにまた喉の奥で何かがつっかえる。
思い出せばまた苦しくなって、自分が傷ついたような気持ちになる。
だから、あの頃から目を逸らしてしまいたくなる。
でも、本当に傷ついたのは、あの日、傷つけたのはーーー。
「……ほら出来ないだろ、告白」
「な……っ、」
お見通しと言いたげな声に弾けるように顔を上げると、椎名くんの見たこともない真剣な瞳が私を見つめていた。



