「……月城?」
ただ、それが怖くて見ないふりをしてきたのは私自身で。
けど、久しぶりに目と目が合ったらもう堪らなくなって涙が出た。
「でもやっと、声聞けたね……」
「っ、梶先輩………」
「ずっと気になってたんだ。月城は、あれからどうしてるんだろう……ってね」
梶先輩は、私が何を言いたいのかを見越したように声を絞り出した。
そんな梶先輩を見たけど、到底何も言えなくて、臆病風に吹かれた自分がつくづく情けなくて。
……だけど、その瞬間。
雪みたいに冷たい手が、私と梶先輩を引き裂くように伸びてきた。
弾けるように見上げれば、私の手に触れた彼が、梶先輩と私の間に現れたことを知る。



