躊躇っていたその時、コートの中を駆け抜けるオレンジ色の髪が視界に飛び込んできた。
「……くそっ!隼人を抑えろっ!」
「何やってんだよ!あれじゃあ、隼人に持ってかれるぞっ!」
焦りだす声と同時にみんなの目は、ゴール下までたった一人でボールを運ぶ彼に釘付けだった。
かくいう私もその姿に目を奪れてリングを直視すれば。
ーーーダンッ!!!
リングを震わせる程にボールを叩きけた国崎くんの姿を見つけた。
「す、すごい………」
圧巻のダンクシュートとやらにリングは軋んだ音をあげていて、そこにぶらさがるようにして振り返った国崎くんは、私を見つけて口を開いた。
「不気味、てめぇ遅いんだよ。待ちくたびれた」



