「ハァ……そんなんじゃ、告白したいバスケ部の男に会えないんじゃないのか?」 「その……まだ、来てないみたいだし………」 「は?なんだよそれ。お前の好きな男は遅刻魔なわけ?」 「っ、まさか!誰よりも信頼されてる人が遅刻なん……っ!?」 ……と、返事をしながら外から中を覗けば、オレンジ色の髪をした悪魔が振り返った。 「つべこべ言ってもしょうがないだろ?覚悟決めて早く行けよ」 「え……っ、」 反射的に身を潜めた扉の前で椎名くんを見上げると、やれやれといったような呆れた溜め息が返ってきた。