“ あの時 ”……?
国崎くんは昨日も椎名くんのことをよく知っている口ぶりで話していたのを覚えている。
二人は知り合いなんだろうか……?
疑問符が飛び交う私は二人の会話をただ聞いているだけだった。
「……なあ、楓。本当にお前のせいだったのか?」
妖しく笑って問いかけるその声は悪魔の囁きのようで、聞いている私さえも背筋が凍りついていく。
「っ、」
けど、椎名くんの顔が苦しそうに歪んだ。
いつも冷静沈着なクールな椎名くんの瞳が。
冷たい雪の中に放り込まれたように凍えて見えたから。
だから、私は………。



