椎名くんの酷く冷たい声に誰もが息を呑んだ。
「やだ。てか、コイツだろ?この不気味な女が、お前の好きな女なんだろ?」
椎名くんにそんな質問をぶつけること自体違う。
私と椎名くんの関係は、お互いの目的のためだけにあるから。
……とは言えずに無理矢理、呑み込んだ言葉はなかなかスムーズに喉を通らなかった気がした。
「……そうだよ。だったら何?」
ーーーだから、椎名くんも好きだなんて間違っても言わない。
「……ふーん。オレも、コイツに興味ある。そう言ったら楓どうする?」
挑発的に首を傾けて椎名くんに距離を詰めれば、昨日と同じように悪魔みたいな笑みを漏らす。
「どうもこうもしない。勝手にすればいいだろ」
「そうやって、お前は知らん顔するんだな?あの時みたいに……」



