それはクラスの女の子達ではなく、雪のように冷たい眼差しを向ける椎名くんだった。
……誤解、をされたくない。
いや、椎名くんは私なんかに抱き合うような相手がいるなんて間違っても思うわけないだろうけど。
「不気味、お前ただで済むと思うなよ?」
「……ただでって。どうすれば、」
「隼人。月城になんの用だ?」
……と、私と国崎くんの会話に入ってきたのは椎名くんの低い声だ。
「怖い顔すんなよ。忘れ物届けに来てやっただけだぞオレは?」
忘れ物………?
するっ、と国崎くんの腕から解放された私に差し出されたのは。



