「聞いてるのか?」 ハッとした私は何度も聞いてますと繰り返す。 おとなしかった鼓動がたちまち速さを増してゆくから、動揺を隠すことが出来なかった。 なんで、私……椎名くんに、ドキドキしてるの? 「っ、うん。汚名返上……もちろんちゃんと考えてるよ……」 「考えてる?正木に言わせて、そうやって黙ってんのが考えてるってことなのかよ」 「……っ、」 間を置くこともなく出てきた言葉に沈黙した。 椎名くんが、すごく怒っている。 綺麗なキャラメル色の髪の先まで怒っている。