連れてこられたのは、廃工場だった。
近寄ってはいけないと、大人たちに言われている場所。
こっちこっち、
翔一は慣れた様子で、塀の壊れ目から、奈緒をなかに導き入れる。
ここに入るのは、初めてだった。
建物と塀のあいだのじめじめした隘路を、進む。
すぐ横にそびえる建物が、威圧的だ。
さびついた枠に、割れたガラス。
意味も目的も喪い、廃墟と化したコンクリートの塊。
まさに建物の骸骨だ。
近寄ってはいけないと、大人たちに言われている場所。
こっちこっち、
翔一は慣れた様子で、塀の壊れ目から、奈緒をなかに導き入れる。
ここに入るのは、初めてだった。
建物と塀のあいだのじめじめした隘路を、進む。
すぐ横にそびえる建物が、威圧的だ。
さびついた枠に、割れたガラス。
意味も目的も喪い、廃墟と化したコンクリートの塊。
まさに建物の骸骨だ。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)