くれなゐ症候群

男の子、という言葉に反射的に浮かんでくるのは、修二の姿だ。

そうして、奈緒の心臓は痛みつづける。




降りたのは、知らない駅だった。
煤けた印象の、それでもゴミの町よりは活気の感じられる街並だ。

和也は電車を降りても、手を放そうとしない。

「逃げられちゃったら、やだもん」


この人がうらやましい、と思う。