「星南?大丈夫?」


「う、うんっ!少しぼーっとしちゃっただけだから!」


「そっか。しんどくなったら言ってね?」


「はーい」


高松くんはお兄ちゃんの次に心配性です。


「星南は料理が得意なのか!」


「お兄ちゃん!」
「せいさん!」


さっきまで美鈴ちゃんや幸助先輩といたのに…。


いつの間に来たんだろう?


「場所取り出来たからな、呼びに来たんだよ」


「そうだったんだ」


…またなんでそんなところにしたのだろうか。


波がきたらすぐに飲み込まれてしまうよ。


幸助先輩もなぜ止めなかったんだろうか。


…いや、あの顔は楽しんでる顔だ。


波がきたら1人で逃げる気だ!


「あれ、せいさんは星南が料理得意って知らなかったの?」


そういえばそうだ。


私が料理出来るってことは、誰かに教えてもらったから。


普通ならお母さんに教えてもらう。


もしそうなら、一緒に暮らしていたお兄ちゃんが知らないわけないよね?