memory〜紅い蝶と私の記憶〜

でも紅蝶とmoon。


2つの族を天秤に掛けたら、真っ先に狙われるのはmoonだ。


moonも強いが、やはり紅蝶には劣る。


人数を集めれば勝てると思う奴らも出てくるだろう。


「…わかった。抜けるのを認める」


うん、ごめんね。


ありがとう。


「…昶。ずっと保留にしたままでごめんね」


お兄ちゃんから昶へと向き直る。


もう答えはわかってるだろうな。


それでも、ちゃんと私の口から伝えたい。


「…ううん」


「…私はつき君が好き。だから昶とは付き合えません。…ごめんなさい」


振るけど、お友達として接してほしいなんて…。


私のワガママかな?


…ワガママだよね。


でも、それでも昶という大切な存在は失いたくない。