「せ、星希さん…その可愛い方は一体…」


「俺の妹♪」


「「「えぇぇえぇぇえ?!」」」


うわっ、また叫んだ!


さっきは壁を挟んでだったから大丈夫だったけど、今回は真正面。


耳がとても痛いでございます。


「星南、上行くぞ」


「…あの人たちはいいの?」


私の指差す方向には、頭を抱える不良さんたち。


あんな状態にしたお兄ちゃんがこの場を離れていいのかね?


「大丈夫大丈夫♪」


…お兄ちゃんの大丈夫は信用できないよ。


なんて口には出さず、先に歩いているお兄ちゃんの後を追う。


無言で歩くお兄ちゃんの後を付いていくと、ついた場所は1つの扉の前。


ここに何があるのかな?


「おーすっ!」


え、入るの?!


「星希さん、今日学校行ったって本当っすか?!」


「え?!せいさんが学校に?!」


「本当ですよ。僕も最初は目が飛び出るほど驚きましたから」


…すごい言われようだね。


お兄ちゃんも苦笑いしてるし。