memory〜紅い蝶と私の記憶〜

──ズキッ。


透明の、ガラスで出来たイルカのキーホルダー。


確かに私は持ってた。


つけてどこかに落とすのは怖かったけど、つけてると がそばにいるようでつけていたんだ。


すごく大切で大事で。


いつも身につけていた。


〝あの日〟も身につけていた大切なもの。


『星南。最後にあれ乗らない?』


『あれ?』


『ほら…あれ、観覧車だよ』


観覧車?


…そういえば、観覧車があるって美鈴ちゃんが騒いでたっけ。


結局、時間もないからと却下されてたけど。


『うん。行こ!』


私の言葉に彼氏さんが微笑んだ瞬間、ざぁ…っと前が見えなくなると、場面が変わっていた。