「ないっ!ない無いなーい!!」
朝の駅のホームには私の声だけが響いていた。
リボンがない!
昨日学校を出てすぐ取ったリボン。
私の学校では大事なリボンだから、無くさないようにいつもバックの中に入れたはずなのに……何故かない。
珍しく人がいるホームで私は人目を気にせずバックを逆さにして見るがリボンはない。
「さ、最悪だ……」
バックは家では開けない。
だから、家にはないはず。
じゃあどこ?!
昨日は学校を出て……芝生だっ!
そう思い、芝生に行ったけど何も無かった。
風に吹き飛ばされたかもしれないな……
でも、どうにかなるよね……!
前向きに考え、学校へ向かった。
学校へ着くと、校庭は部活の人でいっぱいだった。
寄り道してたからもう7時半。
予鈴が鳴る時間だ。
けど、私はいつものように屋上へ向かった。
「あたしのリボンどこ行ったのかな……」
ふと空を見ると飛行機雲ができていた。