そんな姿を見て自然とため息がこぼれてしまう。
遠くからなら大丈夫なんだけど、近づくと自分じゃなくなっちゃう。
キーンコーンカーンコーン♪
HR五分前のチャイムがなると、重たい足を引きずって教室に行くのが日課。
教室に入るとちょうどチャイムが鳴った。
クラスの中では、地味でもなくだからといって派手でもなくどこにてもいそうな女子高生。
もちろんグループには、入っていない。
髪は茶色の髪を緩く巻いてポニーテールにしている。
そして、ひとりが好きなオーラを出してる……つもり。
だから、必要以上はあまり話さない。
「今日の放課後は文化祭のことを決めるからなー!みんなかえらないように!」
担任は以上と教室を出ていった。
その言葉に周りが騒ぎ始める。
もうそんな季節か。
文化祭は体育祭と同じくらい嫌いだ。
中学生の時は楽しみだった文化祭も、人が苦手になってからは
避けたいイベントになってしまった。
去年は屋上で見ていたけどサボってたことが担任にバレて、教室のワックスがけやら掃除を終業式の日にさせられた。
終わったのは辺り真っ暗の8時で、しまいには鍵を締められて、結局開けてもらったけど、もう二度とあんな思いはしたくない。
だからといって、人が集まる所に行くのも気が引ける。
結局解決策が全く見当たらないまま放課後になってしまった。