涙花が咲く頃に


「3組でイケメンカフェやってま〜す」




「お化け屋敷どうですかー?楽しいですよぉ〜」


くらすそれそれ、可愛くでこった看板を持ち、呼び込んでいた。


学校中どこを歩いても、カラフル。


「大滝、平気?」



「うん。うちのクラスは順調だね」



さっきから、きゃーという声が絶え間なくきこ得てくる。




「そうだな。大変になったら遠慮なく言ってな!」



「ありがとう」






3時間の午前の部が終わり、私は屋上に向かう途中、あいつのクラスの前をとおった。




女の子にうでをからめられているあいつの姿。




「おんなたらし……」




なんて、ほんとに小さい声でこぼして、屋上に向かった。