家に着き、自分の部屋に行こうとしたら、それを阻止された。
「これ、今日から始めるから」
そう言って差し出されたのは、グリーンの1冊のノート。
「なにこれ?」
私の顔には皺がよる。
「交換日記。俺と話したくないなら、ノートで会話しようか」
「やだ」
「口では言えなくても、書いて文字にすると言えることもあるから」
「やらない」
「ダーメ!ノートは2日以内に渡すこと。一応念を押しとくけど、何も書かないっていうのはなしだから。
もし、書かなかったらんーそうだなー、俺と学校行こうか!」
「ちょ、ちょっと……!」
そう言うとブラウン男はバックの中に詰め込んだ。
「悪いけど、俺これから少し出掛けるから。ご飯何がいい?」
「いらない」
「じゃあ、俺行ってくるな」
バタン……と玄関の閉まる音を聞くとさっきブラウン男がしまったノートをソファーの上に軽く放り投げた。

