涙花が咲く頃に



「えっ?どういうこと?」




放課後。



私は、聞き覚えのないことにポカンとしていた。


「だから、今日の放課後担当決めたんだよ。それで、大滝さんいなかったからこれに決まったわけ。だからよろしくね」



「なんで……」




「オレンジジュースと、コーラとお茶。1箱ずつね」




これ、お金ね。と白い封筒を渡された。




「月曜日持ってきてな。よろしく!」




そういい、文化祭のクラス代表の男の子は部活へ行った。





「なんで、こんなことに……」




バックを掴んで足早に学校を出た。






「おかえりー」




玄関を開けると、ブラウン男のお出迎え。




「はぁ……」




「俺の顔見てため息とかひどくねぇ?」




そういうブラウン男をほっといて、私は倒れるようにソファーに座った。




「ねぇ、付き合ってくれない?」





ニュースに目をやりながらそう言うと、後ろから声と一緒に大きな音がした。



「えっ?」





「なんか、文化祭で使う飲み物を買うことになって、3箱だよ?どう考えても一人じゃ無理だし」




「なんだ、そういうことね」




落としたものを広いながら、そーいうことか、うんうんとひとり納得していた。




「どーせ、サボってて勝手に決められたんだろ?」




「ち、ちがうし……!」




「噛んでるし早口だし、図星だな」



「じやあ、もういいですー」




「行くって!明日土曜だし明日行こうぜ」




「わかった」





「てかさ、なんで私のまで作るの?いらないって言ってんのに」






キッチンに立つブラウン男に話しかける。





「別に理由ないけど。食べる?」





「食べるわけないじゃん」




「ホント人きらいなんだな」




「だからそう言ってんじゃん」




「てかさ、昨日どこで寝たの?」




「ソファー。背中痛くなるかなって思ったけどそんなことなかったし。今日もそこで寝るから。心配すんな」




「私がソファーで寝るよ。居候みたいなもんなんだし」




「居候じゃねぇじゃん。遠慮すんなよ」




「遠慮してるわけじゃないけど……なんかごめん」




「乃愛が謝ることじゃない」




「あっそ。じゃあ部屋いくから」