「保健室まで運んで行く。誰か!このこと先生に言っといてくれ!」



そう言うと、さっと私の方と膝に手をやって…。



「きゃ!」



軽々と持ち上げてしまった。



「龍人、お姫様だっこなんて恥ずかしい!」



「しょうがねぇだろ、歩けないんだから。お前をそこら辺の男に運ばせるのも、幼馴染みとして認めねぇ」



「……………」



私もしてもらうなら龍人がいいよ…。



いいけどさ、もう私泣きたくてしょうがないの。



大声あげて叫びたいの。



すっごくすっごく辛いんだ…。



いつかは消えちゃう気持ちなんだよ?



叶うことなんて絶対ないんだよ?



そんなことくらいわかってる。



だから…そんなに優しくしないでよ…。