その後、結局飛鳥と話しながら倉庫に行った。
「「「こんにちは!!」」」
「おぅ」
「こんにちは〜」
「またいるぞ?あの女。」
「あいつって桜嵐の元姫じゃねーの?」
「はぁ?桜嵐の次は翠嵐かよ」
そういいながら、幹部室に行く。
途中で聞こえた下っ端たちの言葉に、怖くなった。
俯きながら、飛鳥の服の袖を掴む。
手が、震える。
カタカタと。
強くなんか、なれないよっ・・・。
ぽん
頭に伝わった振動にびっくりして顔を上げる。
「大丈夫だ」
「あ、すか・・・」
気づけば、手は震えていなかった。
ガチャと音を立てて開くドア。
「おっす飛鳥、夢羽。」
「飛鳥おかえり。夢羽ちゃんもおかえり。」
「よー」
「おかえり夢羽。」
っ・・・。
暖かいや。
みんなは。
「っただいま!」
そう言えば、みんなが笑ってくれる。
こんなに暖かい居場所なんて、初めてだ。
まだ会ってまもないのに、みんなは私の大切な人達で。
もう信じてるんだ。


