けれど、性格は全然違った。
みんなの前にいる時は、素直でとても性格がいいのに、私と二人になると正反対になる。
ある日のことだった。
私がトイレに行くと、そこには明希ちゃんがいた。
「あっ明希ちゃん!もう慣れた?桜嵐」
私がそう言えば言葉が返って来る。
けれどそれは、私が想像していたものではなかった。
「・・・あのさぁ、気安く話しかけないでくれる?
あんたウザい」
「えっ・・・」
なに?
この子は誰?
明希ちゃんだよね?
なんで・・・?
「はぁ・・・。てかさ、あんた亮平のこと好きでしょ?」
「っ・・・!!なんで・・・」
「アハハッ!わっかりやす!」
そう言ってケラケラと笑う。
知らない。
私はこんな子知らない。
頭の中はそんなことばかり。
「ざーんねんでした〜。亮平は私のこと好きだからさぁ〜諦めてよね?」
私は俯いた。
わかってる。
そんなこと分かってるよ。
だって、姫になった時から好きだったから。
居場所を失いたくなくて、言えなかった気持ち。
でももう、こんな気持ち忘れないといけないんだ。


