それから、時間は今までの何倍もの速さで過ぎていった。

卒業式は3日前に終わり、今日はソウくんが日本を発つ日。



「みんな来ないねぇ」


「あぁ、それでさっきから挙動不審だったのか」

納得したように言うソウくんは緊張なんて微塵も感じてないようだ。


「え、挙動不審だった⁉︎」


「気づいてなかったのかよ、」

呆れたように笑われる。


「あ、あとあいつら来ねえぞ」


「は⁉︎」

みんなでお見送りすると思って棗にちゃんと言ったのに‼︎

わかったって言ってたのに‼︎


「あーあいつらくるつもりだったみたいだけど俺が断った」

さらりと言うソウくん。