【ドミトリーともきんす】

高野文子さん。

図書館にて出会いました。

そして買います(笑)(笑)

これはずっと手元に置いておきたい本です。

高野文子さんのご紹介はググっていただくとして、この本の内容ですよね。ざっくり言えば四人の科学者達の本を高野さんが描く漫画で紹介しています。

朝永振一郎
牧野富太郎
中谷宇吉郎
湯川秀樹

架空の下宿先屋さんである【ドミトリーともきんす】には以上4人の学生さんが下宿しています。

寮母とも子さんが下宿人である彼らの話を元にそれぞれの著書を紹介していくというものです。そうこの物語の中で彼らは学生さんという設定です。

紹介されている本は科学者達が書いた話なので難しい本なんだろうな。そういうイメージです。いや、きっと難しい事を書いていると思います。だけど、とも子さんの、つまりは作者である高野文子さんなんだけど紹介の仕方はとても分かりやすくその内容もだけどそれを通して科学者達個人の思いがとても伝わってくるのですね。

どうして彼らはその道に行き着いたのかとか、ね。

漫画も独特のタッチで、うまく言えないけど淡々と描かれています。そして登場人物達が交わす会話も普通とは違ってどこか詩的だったり。

あとがきにて知ったのですが高野さんはこう言ってます。

この本を書くにあたり、まず絵を気持ちを込めずに描く練習をしたと。

普通、絵を描くとなると気持ちを込めて描くのだけどそれらは別の所に仕舞い込んだそうです。

涼しい風を吹かせたかったから。

この涼しい風が吹く感じ。

高野さんが自然科学の本を読んだ時の感想です。

普通の小説の読後感とは違う乾いた涼しい風、が吹いてくる読書だと仰ってます。

うん、分かるような分からないような、、、(笑)

でもこの【ドミトリーともきんす】を読み終えた時、確かに伝わってきました。

涼しい風が吹く感じ。

ラストに湯川秀樹さんが書かれた【詩と科学】という文章が載っています。

とても物理学者が書いたとは思えない、、、いや、違うか。

何かに執着しその先にあるものを得た人だからこそ書けるとても繊細な文章なのかもしれない。

確かにこの一冊、全てを読み終えた時、涼しい風が吹き抜けたのを感じました。

そして、取り敢えず、この中で紹介されている著書を順番に借りて読もうかなと、、、

来年辺り、ミラ子はノーベル賞候補者になってるやもーーーーすんません。調子に乗りました(笑)(笑)



【ドミトリーともきんす】古い本ではないので図書館とかにあると思うのですが、先ずはググっでみて(笑)