「彩・・・・・ありがと」 莉雨は大人っぽい顔を涙でぬらし、 私の手をグッと握った。 「それでさ。莉雨の好きな人って?」 「あ・・・・・・・」 私のその質問に、莉雨はうつむいた。 駄目な質問だった!? 「あ、いや・・・別に言わなくていい!! 嫌だったら全然!!!」 慌てて弁解をするが、莉雨はううん、と 首を振る。 「いいの・・・・私の好きな人はね・・・」